
2016.11.21
木の葉落とし
斜面での立ち方、転び方、リフトの乗り降りを理解してマスターしたら、いよいよ滑り降りてくる練習です。
ここからがスノーボードの醍醐味への1歩です。
転び方だったりリフトの乗り降りが不安だという方は、まずはこちらから不安なものを再確認して下さい。
ずっと長いことスキーをやっていてエッジの理屈や使い方は知っている、という方以外の人は、まず滑り方の第1歩目はこの木の葉落としから入ります。
スキーで言うところの「横滑り」のような滑り方です。
※ スキーは横滑りより先に、ボーゲンから覚えたりしますが。
因みに、「木の葉落とし(木の葉滑り)」とは、どんな滑り方でしょう。
スノーボードを進行方向に縦になるように向けて滑るのではなく、ボードを進行方向に真横にして片側のエッジを全面使ってスピードを殺しながら滑り降りてくるやり方です。
真横にして左右に降りてくる滑り方が、左右に揺れながら落ちてくる木の葉に似ていることから、「木の葉落とし(木の葉滑り)」と呼ばれています。
エッジの強弱をコントロールする
木の葉落としは、片側のエッジを全面に使い、そのエッジを強めることで止まり、緩めることで前に滑ります。
常にブレーキをかけつつ、そのブレーキを弱めることで雪面をエッジで削りながら滑っていく、といったイメージです。
このエッジの強弱(強める・緩める)は、その後のターンでも同じです。
上手にターンをしているスノーボーダーも、エッジの強弱を使っているので、まずは木の葉落としでそれをマスターしましょう。
バックサイドエッジ
まずは、バックサイド側(かかと側)のエッジを使った木の葉落としからやりましょう。
誰しもの最初の1歩です。
かかと側のエッジを使った木の葉の場合、滑り降りる方向に対して正面を向いている、つまり進行方向を正面に見て滑ることができます。
それに対して、後に書いてあるフロントサイドエッジ(つま先側のエッジ)の木の葉落としでは、滑り降りる方向に背中を向けた滑りになるため、最初はそういった恐怖心が少ないバックサイド(かかと)側から始めます。
まず最初に、足元をあまり見ないよう注意してください。
大体30m前後ですかね、先を見るようにしましょう。
といっても、初めてですと、やはり足元を見がちになってしまいます。
気持ちはわかりますし、足元を見てはいけないわけでもないですが、こう書くと足元を見っぱなしになってしまうので...
なるべく先を見るように心がけて、忘れないようにしましょう。
また両手は平衡感覚を保てる姿勢でOKです。
最初は平均台や綱渡りをする時のような両手の使い方をすると、平行感覚を保ちやすいと思います。
1. 斜面にバックサイドエッジを効かせて立つ
エッジが効いている、つまり、斜面の雪面にかかと側のエッジ(角)を刺すことで安定して立っている状態です。
つま先を浮かせることでかかと側のエッジを効かせます。
つま先を浮かせていないとエッジが外れてボードが滑り出してしまいます。
2. バックサイドエッジを緩める
エッジを徐々に緩めてボードが停止していられなくなることで、少しずつ雪面を削るように前進していきます。
これが木の葉落としの最初です。
緩め方ですが
腰を少し落として膝を曲げる(前に出す)ことで、エッジの角度を徐々に弱めていきます。
浮かせているつま先の角度を弱めていく感じです。
つま先が雪面に着いてしまうと、かかとエッジが外れきってしまうので、つま先を浮かせつつ足首の角度を緩めることでエッジを弱めます。
3. バックサイドエッジを強めて止まる
弱めていたかかとエッジを強めて止まります。
浮かせているつま先をさらに浮かせることで、かかと側のエッジが強まり、ブレーキがかかります。
腰とお尻をやや後ろに引いて下半身を後ろ体重にすると、かかと側のエッジを強めやすいです。
下半身をやや後ろにひけば、つま先をあげている足首もやや楽になります。
最初はやや後ろに重心を持っていきすぎて、座り込むように止まっても問題ありません。
因みに、かかとエッジでコントロールする局面でつま先側のエッジを使ってしまうことを「逆エッジ」と言います。
この逆エッジを食らってしまうと、体が飛ぶような感じで雪面に打ちつけられてしまいますので、そうならないように座り込むよう感じで停止すれば問題ないです。
この滑り方で、まずはリフトで登ったところから降りてくることを繰り返し、エッジの操作に慣れましょう。
最初から長い距離を一気に滑り降りると、スピードが乗ってきてしまって、そのスピードを殺して停止し難くなっていきます。
始めのうちは、短い距離を滑ったら停止、停止したらまたエッジを緩めて滑る、を繰り返していきましょう。
徐々に長い距離を滑るようにして下さい。
フロントサイド
続いて、フロントサイドエッジでの木の葉落としです。
【重要】このフロントサイド側のエッジの使い方の練習が、後にターンをすんなりマスターできるかどうかの肝になります。
誰しもが、かかとエッジ側の木の葉滑りの練習はするのですが、マスターしてしまうと次にターンの練習を始めようとします。
フロント側のエッジの練習をしないんですね...
ですが、そういった人がターンをする、つまりかかと側のエッジからつま先側のエッジに切り替える動作をしようとしても、つま先のエッジの使い方がわからないためにターンが出来ないのです。
練習していないつま先側のエッジを効かせることが出来ず、怖くなって腰もひけて後ろ体重になり、なおさら出来ません 笑
後ろ体重にしないとか足元見ないとか、その時々で言われても無理なんですよ...
つま先側に慣れていないどころか、これまで使ったことがないんですから。
最悪、そこでターンはもういいや、と諦めて挫折してしまうのは勿体無い話です。
ですので、フロントサイドの木の葉落としも練習して、つま先側のエッジに慣れておきましょう。
基本的なエッジの強弱の付け方は、バックサイドと同じです。
1. 斜面にフロントサイドエッジを効かせて立つ
エッジが効いている、つまり、斜面の雪面につま先側のエッジ(角)を刺すことで安定して立てています。
つま先立ちしている状態ですね。
バックサイドの時と同様に、両手は平衡感覚を保てる姿勢でOKです。
また今回はバックサイドの場合と異なり、今度は進行方向に背を向けているのですが、足元は見ないようにしましょう。
そして時々振り返って、下を見てコースが空いていることを確認します。
2. フロントサイドエッジを緩める
エッジを徐々に緩めてボードが停止していられなくなることで、少しずつ雪面を削るように前進していきます。
バックサイドエッジを緩める時は、浮かせているつま先の角度を弱めてエッジを緩めていきました。
今回も同様に、足首の角度を調節して緩めていきます。
つま先側のエッジを効かせて立てている、というのは、つま先立ちしているのと同じ足首の使い方をしている状態です。
そのつま先立ち、背伸びを少し低くしていきます。
背伸びを緩めていくと、結果つま先エッジを緩めていくことになるので、少しずつ雪面を削りながら下に落ちていきます。
背伸びしている状態の足首を徐々に下ろしていくわけです。
この時に、今度はかかと側のエッジを間違っても雪面に着けないように気をつけて下さい。
ギリギリのところでつま先エッジを効かせたままです。
3. バックサイドエッジを強めて止まる。
つま先側のエッジを雪面に刺すような感じで、スノーボードを停止させます。
先程のバックサイドの場合だと、腰とお尻を引いて下半身を後ろ体重にもっていくとエッジを効かせやすいと言いました。
今回はその逆で、少し膝を曲げて前に重心を持ってくると、つま先エッジを強めに効かせ易くなります。
膝を曲げて前重心にして、その膝が雪面に着くくらいの姿勢をとると、確実に停止できます。
フロントサイドの木の葉落としは、後ろ側に滑っていくことになるので、最初はとても怖いと思います。
ですが、これが出来ないといつまでもつま先エッジを使えるようにならないので、がんばりましょう。
なるべく何度も後ろを確認しながら練習しましょう。
次に参考動画です。
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