
2015.10.22
初めて買うボード選びに困る
これからスノーボードを始める方が自分で板を選ぶ、これってやっぱり迷いますよね。
多数のブランドがそれぞれに複数の型のボードをリリースしており、そのそれぞれが違いますと言われても、グラフィックス以外は同じに見えたりもしてしまいますね・・・
(グラフィックスとは、ボードに描かれているデザインです。)
使われている用語もよくわからないし、結局何を決め手にすればいいのか、最初はわかり難いと思います。
そんな状態でどれか選ばなきゃいけないのもツラいですし、スノーボードを始めたいのにボードを選べずに結局買わなかった、というのも何だか残念な気持ちになります。
ここでは初心者の方がボードを選ぶためのポイントをいくつか紹介していきます。
また、本サイトでは初心者向けにハウツーページを掲載しています。
そちらも合わせて参考にして下さい。
身長とボードの長さ
まずは選ぶボードの長さについてです。
先程のハウツーページの「スノーボードの道具を知る」項目にも書いてあります。基本的に身長で決まるので、ショップでも店員さんが教えてくれますし、ボードの長さで迷うということはないと思います。
ボードは縦に持って自分の顎前後にくる長さのものが、一般的に最適な長さと言われています。
大体、自分の身長から15 ~ 20cm差し引いた長さあたりですね。
それと、ボードの用語について説明しておきます。
ノーズ・テール
ノーズとはボードの先端部分のことで、テールは後端部分を指します。
グラトリを始め出すと、ノーズ(テール)に乗るところから練習したりします。といったように、グラトリをやり出す頃には頻繁に使う用語です。
デッキ・ソール
デッキとはボードの表面です。バインディングを装着している側の面です。ソールは雪面に触れる側の滑走面のことです。
デッキパッドを貼るのはデッキ面、ワックスを入れるのはソール面です。
ツインチップ・ディレクショナル
この2つはノーズとテールの形状を表す用語です。
ツインチップはノーズとテールが同じ形状をしていて、ボードの中央にバインディングを取り付けられるようになっている形状のことです。(勿論、意図的にバインドを中央からズラすこともできます。)
ディレクショナルはノーズとテールの形状が異なり、ややテール寄りにバインディングがセットされている形状です。
この2つの間をとった「Directional Twin」という形状も、最近はとても多いです。
ボードを選ぶ上で自分なりのこだわりを持つ
ここからはボードの選び方についてです。
まずはこれ。一番大切なことです。
ボード選びもショッピングの側面を持っています。自分が良いと思うものを楽しく選んで買いましょう。
「これがいいよ」と人に勧められて、言われるままに買うものではありません。
自分なりのこだわりで構いません、何でもいいんです。
「レンタルは嫌だから購入を考えている程度なので、なるべく低予算」
「デザインは黒ベース」
「グラトリがしたいのでROCKER形状にしたい」
どれもOKです。
ちなみに私が初めてボードを購入したときのこだわりは、「BURTON」縛りでした。
何らかのこだわりがあるだけで、無数の選択肢が劇的に絞られます。
仮に、「初心者に、このボードはちょっと・・・」なんて言われてしまっても、それが曲げたくないこだわりだったら気にする必要はありません。
その人の買い物ではありませんし、そのボードをその人が使うわけでもありません。(もちろん、善意でそう言ってくれているのだと思っています)
それに、ショップの店員さんの立場になって考えてみても、何かしらの指定があったほうが板のリコメンドをしやすいでしょう。
自分のこだわりをしっかり伝えれば、その「こだわり」の中からお薦めをピックアップしてくれるはずです。
どこのショップでも薦められる柔らかい板
柔らかい板、これはショップで店員さんに「初心者でボードを買いたい」と尋ねると、大抵は薦められます。
なぜでしょうか?
それは、板が柔らかいほうがボードが良く「しなる」ので、扱いやすいんです。
板を思い切り滑らせて足はエッジコントロールするだけ、体重移動だけ、ターンやトリックで板を踏む、といったことは少し先の話しです。
最初の頃は、足の力を使って強引に滑る、止まる、ターンする、といったところから始まります。
そう、足の力、つまり力技です。
初めたばかりの頃は脚力でなんとかしようとするシーンが多いので、ボードは柔らかくしなってくれたほうが、力技でいうことをきいてくれます。
転んでボードが縦にゲレンデの雪面に刺さってしまうことなんかもありますが、ボードが硬いと板はしならずに、その勢いで体の関節がしなりにいって、怪我に繋がる可能性も高くなったりします。
(これ、私経験しました...)
操作に不慣れな場合、ボードは柔らかいほうが力技でいうことをきかせやすく、かつ、安全性も比較的高いのです。
では硬めの板ではダメか?
先程の話をいきなり覆すのもどうかと思いますが...
柔らかくなければダメなんてことはありません 笑
少なくとも個人的にはそう思っています。
確かに、柔らかい板のほうが操作性は高いです。少ない脚力で操作できるので、前述の通り、力技を使って滑る段階では、その力技の通りに板が動いてくれ易いのは柔らかいボードです。
ですが、初心者はスノーボードに関しては、ほぼまっさらな状態です。
柔らかい、硬いといっても、どれかと比較して柔らかい、もしくは硬いという経験や感覚がないので、ご自分のボードが全てです。
柔らかいボードを買ったはずなのに、硬いと感じてしまうこともあると思います。
よって、柔らかければ操作しやすいとは言いますが、結局のところ、最初はなかなか操作できません。
体が覚えたり、コツを掴んだりしなければうまく滑れないのです。
安い買い物でもないので、もし後々は硬めの板がいいと考えているのなら、最初からそっちを選んだほうが良いと思います。
柔らかいボードであっても硬いボードであっても、どちらを履いてもイニシャルの感じ方はたいして変わらないと思います。
勿論、操作しやすいほうが体も覚えやすいため、もしかしたら柔らかいボードを選んでいたほうがステップアップが早いかもしれません。
ですが後々硬いボードが良いのであれば、そこは最初から折り込んでいるはずですので、努力でカバーしていきましょう。
安全性も柔らかいほうが高いので、怪我には十分注意してください。
スノーボードは怪我をしやすいスポーツでもありますからね。
因みに、私が最初に購入したCustom Flying Vも柔らかい板ではありませんでした。
ですが、「柔らかくないからダメだ」ということは一切思いませんでしたよ。
ただ、最初の頃は、自分の体がしなりにいくような転び方をしてしまったりもしていたので、硬い板を選んだのなら最初は本当に十分注意が必要です。
もちろん柔らかいボードを選んだとしても、注意が必要であることは変わりません。
お薦めの型
初心者の最初の壁、それはターンです。
かかと側のエッジを使ってゲレンデに立って、木の葉滑りで下まで滑れるようになるのは、そう長くはかかりません。
覚えてしまえばターンをするのに板の形状など関係なくなりますが、最初はそうはいきません。
個人で意見が分かれるところかもしれませんが、なるべくターンをし易い形状となると、キャンバー型がいいと思います。キャンバーでなければダブルキャンバー型です。
(Flat Rockerを推薦する方も結構いらっしゃいます)
キャンバーはターンの初動からエッジが入っていくので、体重移動とエッジ操作を覚えれば、エッジの切り替えはしやすいです。
逆にロッカータイプは、エッジを外して板の先端(ノーズ)や後方(テール)といった足の向こう側に重心を移しやすい板です。
初心者の方が使用すると、エッジが抜けてしまう、というか入っていかずに、「エッジを入れる」ということをマスターするのに時間がかかってしまう恐れがありそうです。
エッジを外しやすいロッカー構造ではなく、エッジを入れやすいキャンバーを選ぶほうがいいでしょう。
勘違いしてほしくないのは、ロッカーだとターンが出来ないわけではありません。出来る人が、よりグラトリ向けに履く用の板です。
先程も書きましたが、覚えてしまえばターンをするのに板の形状など関係なくなります。
選ぶボードがBURTONのボードの場合の注意
因みにここで、選ぼうとしているボードがBURTONのボードの場合に、注意することを書いておきます。
BURTONのボードは、その他全てのスノーボードブランドのバインディング仕様とは別の、estとThe Channelシステム仕様をとっています。
BURTONの中にも一部は通常仕様のバインディングのボードもありますが、ほとんどはest・The Channnel仕様です。ボードにインサートホール(ねじ穴)がいくつも開けられている場合は、通常仕様のバインドシステムです。
バインディングを設置する場所に1本のレール状の溝のみが彫られている場合、それはThe Channelシステムです。その場合、バインディングはBURTONのestバインディングの種類の中から選ぶようにして下さい。
BURTONのバインディング est・The Channelシステム
結局最後の決め手はこれ
それは、グラフィックス(デザイン)です。
柔軟性や形状よりも、より視覚的で好みもあり、デザイナーにより様々に装飾されているグラフィックスは、板を選ぶ上で大きな指標になり得ます。
「結局、なんだかんだ言って最後はグラフィックス。」
全然OKです。
形から、見た目から、かっこいいから、可愛いから、それだけで十分選択の理由になりますよ。
スノーボードは、カッコよく、可愛くやりたいですし、そしてそういう側面を持ち合わせているスポーツですから。
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